AutoCADのファイル形式のバージョン

保存の際の注意点

AutoCAD R14までは、バージョンアップと同時に新しい形式に更新されていたが、AutoCAD2000以降は3バージョンごとに形式を更新している。2011バージョンの場合、形式は2010のDwg形式

バージョンの対応形式

以下に各バージョンに対応しているファイル形式を記載する。



AutoCADのバージョンとDwg形式
AutoCADバージョン Dwg形式
AutoCAD 2010/2011 2010/LT2010 図面形式
AutoCAD 2007/2008/2009 2007/LT2007 図面形式
AutoCAD 2004/2005/2006 2004/LT2004 図面形式
AutoCAD 2000/2000i/2002 2000/LT2000 図面形式
AutoCAD R14 R14/LT98/LT97 図面形式

マウスカーソルの形に注目すること

作業中は、コマンドラインだけでなくマウスカーソルにも注目すること。以下の状態で今何をしているのかを把握できるはずです。

ターゲットボックス

コマンドを何も命令していない状態。新たなコマンドを使用したい場合はこの状態でないと実行不可能。

クロスヘアカーソル

線分や円、長方形等、新しく何かを作図する場合にクロスヘアカーソルの形になる。

ピックボックス

コマンド実行した際に「オブジェクトを選択」とコマンドラインに描かれている場合、ピックボックスになる。移動や複写、鏡像などの修正コマンドによく使用される。

コマンドラインを必ず見る

最も重要な点は、コマンドラインを見ること。授業の中でも私を含む講師陣が何度も何度も指摘するポイントです。コマンドラインを見ない癖がついてしまうとAutoCADの操作は上達しませんし、習得は諦めたほうがいいでしょう。

画面の拡大・縮小を必ず行う

作図や編集する際は、必ず拡大と縮小を繰り返し行うこと。これも初期のうちに癖をつけておかないと建築図を描く際に苦労するようになってしまいます。

キーボードは逆手で操作する

AutoCADは、利き手でマウスを握り、逆手でキーボード操作を行なっていくことが上達する一番の近道です。最初は慣れなくても矯正していくことで、操作は早くなるので、努力しましょう。

ちょっとしたコツ
直前のコマンドの実行

コマンドキャンセル状態(何も命令していない状態)でEnterキーを押すと、直前に実行したコマンドを命令することができます。但し、やり直し(Ctrl+Z)や取り消し(Ctrl+Y)、削除などもコマンドの一つと認識されるので注意が必要です。

グリッドを消しましょう
AutoCADを起動した際の新規ファイルには、グリッドが入っています。線の視認性が悪くなるので、非表示にしましょう。ステータスバーのグリッドボタンをクリックする。

AutoCADの拡張子は「.dwg」


AutoCADのデータを保存する際にファイルの拡張子を選択することがある。ファイル形式、つまり拡張子について知っておくと、実務でも役に立ちます。

拡張子とは

まずは、拡張子について簡単に説明しておきます。拡張子とは、ファイル名の「.」(ドット)以降に記載されているファイルの種類を識別するためのアルファベットの文字列のこと。Wordであれば「.doc」Excelであれば「.xls」等のことで、それぞれのソフトウェアに対応した拡張子が存在している。

拡張子の表示方法

拡張子はパソコンの初期設定では、見えない設定になっている。可視化する設定を以下に記載しておきます。

VistaWindows7の場合

スタートメニュー→コントロールパネル→フォルダオプション


表示タブ→登録されている拡張子は表示しないを外す

Dwgファイル

Dwgの拡張子は、AutoCADの標準ファイル形式のこと。AutoCADでファイルを開く際にはDwg形式で保存することが大事。

線の種類

機械化がどんなに進んでも仕事でちょっとした建築図の納まりを描く際には手描きしたほうが速いことがよくあります。パースでも建築図でも手描きができると仕事で役に立ちます。

線の太さと種類

建築図面を見やすくするために線の種類や太さを使い分けている。

名称形状役割
実線太線

断面線
中線

外形線、見え掛り線(姿線)
細線

寸法線、引出し線、ハッチング
破線

部材で見えない部分を表現する線、建具(窓やドア)等の軌跡
点線

持込家具等の想像線(別途工事扱い)
1点鎖線

中心線、通り芯等の基準線、切断線
2点鎖線

見上線(上部にある部材を表現する線)
フリーハンドで線を描く
定規は禁止です。建築を志す人はフリーハンドで線を描くくらいは必須になります。手首と肘を動かさないように注意しながら、線を描いていこう。